転勤や家族との同居など、ライフステージの変化で今の家を離れる際、持ち家をどうするかは誰もが悩むポイントです。
売却して手放すだけでなく、他人に貸して家賃収入を得ることも魅力的な選択肢の1つと言えます。
しかし、初めて家を貸す方にとっては、「住宅ローンが残っていても大丈夫?」「空室やトラブルのリスクは?」など、不安や疑問も多いのではないでしょうか。
この記事では、自宅を賃貸に出す基本知識や具体的な手順はもちろん、ローン返済中の注意点まで分かりやすく解説します。
自宅を賃貸に出すことは可能か
個人であっても自分の持ち家を第三者に貸し出すことは可能です。
特別な資格や事前の公的な届け出などは一切不要ですが、完全に自由に進められるわけではなく、住宅ローンの契約状態など、事前に確認しておかなければならない個別の条件もありますので注意しましょう。
マンションは確認が必要
マンションには建物全体の共同生活のルールを定めた管理規約が存在しており、中には貸し出しに関する制限が記載されているケースがあります。
一般的な賃貸契約であれば認められることがほとんどですが、例えば近年増えている民泊のような短期宿泊としての利用は禁止されている場合が多いです。
管理組合とのトラブルを防ぐためにも、事前に規約の禁止事項をしっかりと確認しておきましょう。
持ち家を賃貸に出すメリット

自宅を売却して手放すのではなく、手元に残したまま他人に貸し出すことには多くの利点があります。空き家のまま放置する場合と比較しても、金銭面や建物の維持において大きな効果を期待できるでしょう。
ここでは、主な3つのメリットをご紹介します。
毎月の家賃収入をローンの返済や住み替え費用にあてられる
最も大きなメリットは、毎月決まった日に安定した家賃収入を得られる点です。
家を空き家のままにしておくと、毎月の維持費やローンの返済だけが自分の財布から出ていくことになります。しかし、入居者を迎えて家賃を受け取ることができれば、得られた家賃をローンの返済原資としてあてることができます。
もしすでにローンを完済している場合であれば、新しく住む場所の家賃や、将来の住み替えに向けた資金の足しにできるため、家計の負担を大幅に軽減できるでしょう。
人が住むことで建物の劣化や防犯リスクを防げる
家は人が住まなくなると、驚くほどの速さで傷んでしまいます。
窓を閉め切ったままにすることで湿気がこもり、カビやシロアリが発生しやすくなるほか、排水管が乾燥して下水の悪臭が室内に充満することもあるでしょう。定期的に誰かが住んで換気や通水、日常的な清掃を行うことは、建物の寿命を延ばすために効果的です。
また、夜間に電気がついており、人の気配があるだけでも、不審者の侵入や放火といった防犯面のリスクを遠ざけることに繋がります。
売却せずに将来また自分で住む選択肢を残せる
家を一度売却してしまうと、二度とその家に戻ることはできません。しかし、賃貸に出す形であれば、家を手元に残しておくことができます。例えば、転勤から戻ってきたときや、将来的に子供が成長して家を譲りたくなったときなど、再びその家で暮らす選択肢を残せるでしょう。
ライフプランの変化に合わせて柔軟に家の使い方を切り替えられるのは、売却にはない賃貸ならではの強みと言えます。
自宅を賃貸に出すデメリットとリスク
家を貸すことには多くのメリットがある反面、事前に知っておくべき問題やお金に関するリスクもあります。後悔しない選択をするためにも、良い面だけでなく、注意すべきポイントにもしっかりと目を向けておきましょう。
入居者が決まらない空室リスク
家を他人に貸す場合、常に満室で家賃が入り続けるとは限りません。
周辺の相場より家賃が高すぎたり、引っ越しシーズンを逃したりすると、何ヶ月も空室状態が続いてしまうケースもあるでしょう。
入居者がいない期間は、家賃収入がゼロになります。しかし、毎月のローン返済や固定資産税、マンションであれば管理費や修繕積立金の支払いは止まらないため、すべて自分の貯蓄から持ち出さなければなりません。
この空室期間をいかに短く抑えるかが、損をしないための重要なポイントです。
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自分が戻りたいときにすぐ戻れない可能性
借地借家法という法律では、家を借りる側の権利が非常に強く守られています。
そのため、一般的な賃貸契約を結んでしまうと、たとえ「転勤が終わったから自分の家に帰りたい」と思っても、正当な理由がなければ退去を求めることはできません。
立ち退き料を支払って交渉しなければならなくなるケースもあり、自分の持ち家でありながら予定通りに戻れないリスクがあるため、契約の結び方は慎重に選びましょう。
入居者トラブルの対応や修繕費などの出費
他人に家を貸す場合、どれだけ注意していても室内の傷みや予期せぬトラブルは起こり得ます。例えば、入居者による夜間の騒音やゴミ出しのルール違反があると、近隣住民からの苦情対応に追われてしまうかもしれません。
また、経年劣化によってエアコンなどの設備が故障した場合は、オーナーが費用を負担して修理や交換を行う必要があります。突発的な出費に慌てないためにも、ある程度のまとまった資金は常に手元に残しておきましょう。
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確定申告をしなければならない
自宅を貸して家賃収入を得るようになると、毎年の税金の手続きが変わることがあります。
給与以外に、不動産による所得が年間で20万円を超えた場合には、自分で確定申告を行わなければなりません。
この20万円とは家賃の総額ではなく、管理委託料や固定資産税、火災保険料、ローンの利息などの経費を差し引いた純粋な利益(所得)のことです。
申告を忘れるとペナルティを受ける可能性もあるため、日頃から経費の領収書をしっかりと保管しておきましょう。
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住宅ローン控除が受けられなくなる
毎年の所得税などが安くなる住宅ローン控除を利用している方は、資金計画を見直す必要があります。住宅ローン控除は、本人または家族がその家に住み続けていることが条件の制度だからです。
転勤や住み替えによって家族全員で引っ越す場合、その家に住まなくなるため、賃貸に出している期間中は控除を受けられなくなります。
ただし、単身赴任などで家族がそのまま残り、本人のみが一時的に転居するケースであれば、控除はそのまま継続されるでしょう。
住宅ローンが残っている自宅は賃貸に出せる?
住宅ローンが残っていると、他人に貸すのは難しいのではないかと悩む方も多いでしょう。
実際は条件次第で貸し出すことができますが、銀行に相談せず無断で進めることだけは絶対に避けてください。
正しい知識を持たずに進めてしまうと、思わぬ大きなトラブルに発展してしまう危険があります。
原則は完済か投資用ローンへの借り換えが必要
現在借りている住宅ローンは、自分が住むための家を対象とした金利の低い制度です。そのため、本人が住まなくなって他人に貸す場合は、ローンの目的そのものが変わってしまいます。
原則として、家を貸し出す前に住宅ローンを一括で完済するか、少し金利が高めに設定されている投資用ローン(アパートローンなど)へ借り換えなければなりません。
金利が上がると毎月の返済額が増えることもあるため、事前に銀行で試算してもらうと安心です。
転勤や介護などやむを得ない理由なら継続が認められるケースもある
必ずしも、金利の高い投資用ローンへ切り替えなければならないわけではありません。
例えば、急な転勤や親の介護など、引っ越さざるを得ない事情がある場合は、住宅ローンのまま貸し出しが認められるケースもあります。将来的にその家へ戻ることを前提として、事前に金融機関へ相談することで、住宅ローンのまま一時的に貸し出せる可能性もあるでしょう。
実際、公的な住宅ローンである「フラット35」の公式サイトでも、転勤などの期間に限り、窓口で住所変更などの手続きを行うことで条件を維持したまま貸し出せることが明記されています。
ただし、実際の判断基準は金融機関によって異なるため、まずは窓口で確認してみましょう。
参考:返済中に融資住宅を賃貸にしてもいいですか。 – フラット35
無断で貸すと一括返済を求められるリスクがある
「どうせ銀行にはバレないだろう」と、無断で自宅を他人に貸し出すのには大きなリスクが伴うためやめましょう。
銀行からの郵便物の返送や、入居者の火災保険の手続き、税金の申告などから、本人が住んでいないことは高い確率で発覚します。もし無断での貸し出しが知られた場合、重大な契約違反とみなされるケースが少なくありません。
最悪の場合、残っている住宅ローンを一括返済するよう求められる危険もあるため、自己判断で進めず、必ず事前に銀行へ相談しましょう。
自宅を賃貸に出す際にかかる費用の目安

家を貸し出すにあたっては、最初にかかる準備費用と、運用を始めてから支払い続ける維持費の両方を把握することが大切です。収支の計画を狂わせないためにも、具体的な項目の目安を確認しておきましょう。
ハウスクリーニングやリフォームの費用
入居者をスムーズに決定するためにも必要な費用です。
専門業者による全体のハウスクリーニングは必須と言え、一般的な一戸建てや3LDKクラスのマンションであれば、およそ10万円から15万円前後の費用が必要となります。さらに、壁紙のクロスに目立つ破れや汚れがある場合や、畳の擦り切れがひどい場合には、それらの張り替え費用として数万から数十万円のリフォーム費用が追加でかかります。
水回りの設備が故障している場合はその修理代も先出しの費用となるため、事前の見積もりを行いましょう。
管理委託料や固定資産税などの維持費
運用が始まってからも、毎月あるいは毎年定期的に出ていくお金があります。
まず、物件の管理を不動産会社へ丸投げする場合、毎月の家賃の3%~5%程度が管理委託手数料として引かれるのが一般的です。さらに、家を賃貸に出していても、その土地と建物の所有者は自分のままのため、毎年春に通知が届く固定資産税や都市計画税の支払いはそのまま継続されます。
そのほか、賃貸用物件としての火災保険・地震保険への切り替えにともなう数万円の保険料の支払いも発生するため、これらを家賃収入から差し引いても手元にいくら残るかを計算しておきましょう。
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自宅を賃貸に出すまでの手順と流れ
実際に自宅を貸し出すことを決めてから、入居者を入れるまでの一連の流れを解説します。
1.住宅ローンの状態を確認して金融機関に相談する
まずは現在の住宅ローンの残高を確認し、他人に貸し出すことが可能かどうかを借入先の銀行へ相談します。転勤などの理由を伝え、融資の継続や借り換えの必要性についてプロの判断を仰ぎましょう。
2.複数の不動産会社に査定を依頼する
次に、自分の家が毎月いくらで貸せるのかという家賃の適正相場を調べるため、複数の不動産会社へ査定を依頼します。1社だけの意見を鵜呑みにせず、周辺の類似物件の取引実績と比較しながら提案を精査しましょう。
3.契約形態を決める
将来的に自分がその家に戻る可能性があるのか、それともずっと貸したままで良いのか、自身のライフプランに合わせて、家を貸す際の契約形態を選定します。
4.管理方法を決める
毎月の入居者からの苦情対応や、家賃の督促、建物の点検などを自分で行うか、それとも専門の不動産会社にお金を払って代行してもらうかという管理のスタイルを決定します。
5.募集条件を決定する
不動産会社からの査定額をもとに、毎月の家賃、入居時に受け取る敷金や礼金の額、ペットの飼育可否や楽器使用の制限など、入居者を募集するための細かな条件を不動産会社と話し合って最終決定します。
6.入居者の募集と審査を行う
不動産会社がインターネットのポータルサイトなどへ物件情報を掲載し、内見を希望する人の案内を行います。申し込みが入ったら、家賃の支払い能力があるか、家賃保証会社の審査に通るかなどを厳しく見極めます。
7.賃貸借契約手続きを行う
信頼できる入居者が決まったら、不動産会社の立ち会いのもとで重要事項説明を受け、書面にて正式な賃貸借契約を結びます。契約金のお振込みを確認したのち、鍵を引き渡して実際の運用がスタートします。
自宅を賃貸に出す際の2つの契約形態

自宅を賃貸に出す際に非常に重要なポイントとなるのが契約の形です。選ぶ契約によってオーナーと入居者のルールが大きく変わるため、それぞれの特徴を正しく理解して選びましょう。
普通借家契約
最も一般的に利用されているのが普通借家契約です。通常、契約期間は2年間と設定されますが、期間が満了した際に入居者が「そのまま住み続けたい」と希望した場合は、自動的に契約が更新される仕組みとなっています。
オーナー側の都合で更新を拒否するためには、自分がどうしても住まなければならないといった非常に厳しい正当な理由が必要とされるため、一度貸すと簡単には解約できません。ただし、入居者が長く住みやすいため、長期間にわたって安定した家賃収入を得たいと考えている方に適した形といえます。
定期借家契約
あらかじめ定めた契約期間が満了した時点で、契約が終了するのが定期借家契約です。
例えば、「3年間だけ貸す」と決めて契約した場合、期間満了の1年前から6か月前までに「契約終了の通知」を出すことで、家が自分の元に戻ってきます。
そのため、海外赴任や転勤の間だけ家を貸して、帰国後はまた元の自宅に住み直したい方にはおすすめの選択肢です。
ただし、原則として期間満了で退去となるため借り手から敬遠されやすく、家賃相場が普通借家より1〜2割ほど低くなる傾向があります。ただ、お互いの合意があれば「再契約」をして住み続けてもらうことも可能ですし、条件次第では普通借家と同程度の家賃で貸し出せるケースもあるでしょう。
なお、契約時には「更新がないこと」を伝える別紙での事前説明が必要になるなどのルールもあります。また、転勤などのやむを得ない事情がある場合、さらに期間の融通が利きやすい「一時使用賃貸借契約」という仕組みを提案されることもあるため、状況に応じて不動産会社に確認してみましょう。
賃貸運営における3つの管理方法
家を貸した後は、毎月の家賃の回収やトラブル発生時の対応といった運営業務が発生します。自分の時間やライフスタイルに合わせて、最適な管理方法を選びましょう。
▶ 賃貸経営のやり方を初心者向けに解説!成功するための工夫やポイントを紹介
自主管理
オーナー自身が入居者の募集から家賃の管理、室内のトラブル対応、退去時の立ち会いまですべて行う方法です。最大のメリットは、毎月の管理委託料を1円も支払わなくて済むため、家賃収入がそのまま自分の利益になる点です。
しかし、例えば夜中に「トイレの水が詰まった」と電話がかかってきたら、自分で専門業者を手配しなければならず、家賃の滞納があれば自分で督促をしなければなりません。
自主管理は、時間的なゆとりがあり、トラブルにも臨機応変に対応できる方向けの方法と言えます。
管理委託
入居者からのクレーム対応や家賃の集金、建物の設備点検などの面倒な日常業務をすべてプロに丸投げする方法です。この場合、毎月、家賃の数パーセント程度の管理手数料を不動産会社へ支払う必要があります。
オーナーが行うことは、毎月送られてくる収支報告書を確認することと、設備が壊れた際の修理の決済を出すことくらいです。日中は仕事で忙しい会社員の方や、転勤で自宅から遠く離れた都道府県、あるいは海外に引っ越す方にとっては、精神的な負担を最も減らすことができる現実的で最適な選択肢となるでしょう。
サブリース
不動産管理会社があなたの自宅をまるごと1棟(1戸)借り上げ、それを別の一般の入居者にまた貸し(転貸)する仕組みです。
この方法の一番の特徴は、たとえ実際の入居者が退去して空室になっている期間であっても、管理会社から毎月一定の保証家賃が支払われ続けるという点にあります。空室による赤字リスクを完全にゼロにできるため、精神的な安心感は非常に大きいでしょう。
ただし、保証される家賃額は通常の相場の8割から9割程度に下がってしまうほか、数年ごとに保証額の見直しが行われて減額されるリスクもあるため、手元に残るお金は他の方法に比べて最も少なくなりやすいというデメリットがあります。
自宅を賃貸に出す際によくある質問

ここからは、自宅を賃貸に出す際によく聞かれる質問をご紹介します。
Q.賃貸に出す前にリフォームはどこまで必要ですか?
A. 新築のように数百万もの大がかりなリフォームを最初から行う必要はありません。しかし、次の入居者が不自由なく生活をスタートできるレベルの設備修繕はクリアしておく必要があります。
例えば、給湯器からお湯が出にくくなっていたり、換気扇から異音がしていたりする場合は、入居前に直しておくのがルールです。また、内見時の第一印象を良くするために、専門業者によるプロのハウスクリーニングを行い、水回りの水垢や床の汚れを徹底的に綺麗にしておくことは、早期に入居者を決定するために非常にコストパフォーマンスの高い投資と言えます。
なお、入居した後の設備トラブルについては、普通の生活による消耗(経年劣化)ならオーナー、入居者の不注意による破損なら入居者の負担となるのが原則です。
Q.家具や家電を残したまま賃貸に出しても大丈夫ですか?
A.基本的には、エアコンなどの備え付け設備を除き、家具や家電はすべて撤去して空っぽの状態で貸し出すことを強く推奨します。なぜなら、親切のつもりでテレビや洗濯機を残していっても、入居中にそれらが故障した場合、オーナーの費用負担で修理や買い替えを行わなければならない義務が生じるためです。
また、特にファミリー向けの物件では、入居者がすでに自分の家具を持っているケースがほとんどです。そのため荷物が残っていると敬遠されやすく、入居者が「自分の家具を使いたいから処分してほしい」と希望した際、遠方から処分を手配する手間と費用もかかります。どうしても残したい場合は、契約書に「これらは設備ではなく、無償で貸し出す物品(性能保証なし)」という特約を明記しておくなどの事前の対策を行いましょう。
Q.友人や親族に自宅を貸す場合も契約書を交わすべきですか?
A.「知り合いだから口約束で十分」と考えてしまうのは、後々の人間関係を壊す可能性があるため避けましょう。親しい間柄であっても、必ず不動産会社を間に挟むか、専門の書面を作成して正式な賃貸借契約を交わすべきです。
家賃の支払いが遅れたときにどうするのか、修繕費はどちらが持つのか、無断でのDIYやリフォームはどこまで許されるのか、そして「家を返してほしい」となったときにいつまでに退去してもらうのか、といった細かなルールをあらかじめ書面にしておかないと、いざトラブルが起きたときに関係に深い亀裂が入ってしまいます。お互いの大切な信頼関係を守るためだからこそ、ビジネスとして書面を残す誠実な姿勢が求められます。
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住み替えやライフプランに合わせた選択
ここまで、今の自宅をそのまま他人に貸し出すための仕組みや注意点をお伝えしてきました。しかし、ここで一度、これからの長い人生と家族の暮らしについて、少し広い視野で考えてみましょう。
今の家をそのまま貸す場合の長期的な課題
現在の持ち家をそのまま他人に貸し出すという選択は、一見すると賢い資産活用に見えます。しかし、ここまで解説してきたように、住宅ローンを投資用ローンへ切り替えることによる金利の引き上げや、今後の空室リスク、さらには年数が経つごとに増えていく古い設備の修繕コストなどを総合的に計算していくと、想像していたほど手元にお金が残らないという現実に直面することが少なくありません。
特に、築年数が古くなっている住まいの場合、家賃収入の多くが家の維持費へと消えてしまい、ライフプランに大きなゆとりを生み出すまでには至らないケースが見られます。
建て替えや買い替えを検討する際の新しい方法
もし、今の自宅を貸したいと考えている理由の根底に、「子供が自立して家が広すぎるから、自分たちはもっとコンパクトで新しい住まいに移りたい」「家が古くなってきたから、そろそろ建て替えや住み替えの時期かもしれない」という思いが少しでもあるならば、単に今の家を貸すことだけにとらわれない、新しい選択肢に目を向けてみる価値があります。
その解決策の一つが、賃貸併用住宅という住まいの形です。
これは、新しく建てるマイホームの中に、自分たちの居住スペースと、他人に貸し出す賃貸用の部屋を最初から合体させて設計する一戸建ての仕組みです。今の自宅を無理にそのまま貸すのではなく、その土地を活用して最新のピカピカな賃貸併用住宅に建て替えたり、条件の良い場所へ新築して住み替えたりすることで、以下のような全く新しいライフプランが実現します。
- 最新の断熱性や耐震性を備えた快適な新築に住むことができる
- 隣の部屋の入居者から入る毎月の家賃収入によって、自分たちの住宅ローンの返済負担を極限まで減らすことができる
- 住宅ローンという非常に優遇された低金利の融資をそのまま活用して、資産となる賃貸物件を手に入れることができる
今の自宅の処分に頭を悩ませるのではなく、家が自分の代わりに働いて、ローンの大半を返してくれる住まいを新しく作るという発想を持つことで、家族が将来にわたって自由に使えるお金と時間のゆとりは、格段に広がっていくでしょう。
まとめ 長期的なライフプランに合わせた収支シミュレーションから始めよう
今の自宅を賃貸に出すという選択は、毎月のローン返済を助ける有効な手段になります。
しかし、目先の家賃収入だけを見るのではなく、将来かかるリフォーム費用や税金の負担も考えなければなりません。
何より、あなたと家族がこれからどのような場所で、どんな暮らしを送りたいかという長期的なライフプランを含めて、総合的に判断することが大切です。
「とりあえず今のまま貸してみよう」と急いで手続きを進めてしまう前に、まずは一度、専門のプロによる厳密な収支シミュレーションをおすすめします。
今の家をそのまま貸した場合のリアルな手残り額と、もし「賃貸併用住宅」への住み替えという選択肢を選んだ場合に生まれる将来のゆとりを、数字で冷静に比較してみましょう。
「家が働くから、家族はもっと自由に。」
賃貸併用住宅の専門サービスである「はたらくおうち」では、土地探しから融資、建築、賃貸管理までワンストップでサポートしています。
無理な投資を勧めるのではなく、お客様の10年後、20年後の暮らしを豊かにするための最適なプランを一緒に描きませんか?
損をしないための第一歩として、まずは今の自宅を貸す場合のリアルなシミュレーションや、賃貸併用住宅の基礎が学べる無料セミナー、個別相談会へお気軽にお申し込みください。
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