4.条件をクリアするための紆余曲折

― 次男さんは、いま何年生ですか?

(奥様)中学1年です。

 

― すると、だいぶ先になっちゃいますよね? 自社で持っている物件だから誰かに買われる心配はありませんが、それまでずっと寝かせておくつもりだったんですか?

(社長)それだと会社に損をさせちゃうから、できないので。手がないか色々考えて、最初アパートローンで買えないかと考えました。

 

古家解体が終了し更地にした状態

 

― なるほど。すぐに引越さずに済むよう、投資物件として買おうとした訳ですね。

(社長)そうです。最初は我々は住まないで、賃貸部分だけ貸して家賃が入ればローンは払えますから。

 

― では、そうしたのですか?

(社長)いえ、ダメだったんです。いま、アパートローンは審査がめちゃめちゃ厳しいんですよ。不動産投資に関して、数年前に不祥事が立て続けに起きたので。

 

― ではどうしたのでしょう?

(社長)銀行から住宅ローンじゃないとダメと言われたので、じゃあ、今の家を売ろうとしているというポーズを見せ続けて次男が卒業するまで2年間引っ張っちゃおうかなと思いました。

 

― それはどういうことですか?

(社長)まず、「住宅ローンは2本同時には借りられない」「住宅ローンで建てた家には住まなければならない」という原則があります。なので、住み替えで2本目の住宅ローンを借りるには、前の家を速やかに売却して前の住宅ローンを消し、新しい家の方に住まないといけなくなるんですが、前の家を売りに出していますよというポーズのまま、「売れない売れない」と言ってそのまま引っ張り続ける裏技があるんですよ。それをできないかなと思って。

 

― すごいこと考えますね。さすが不動産のプロですね。

(奥様)普通そんな発想しないですよねぇ。

(社長)でもそれも銀行に相談したらダメって言われちゃったんで、アイデア倒れだったんですけどね。(笑)

 

― その裏技も使えなかったんですね。では次はどうしましたか?

(奥様)次男が、今の学校に越境通学で通うしかないかなという話になって。

 

― なるほど。越境通学って、条件次第で認められるものなんですか?

(奥様)最後まできちんと調べてないんですけど、今回は難しかったかもしれないですね。練馬区から杉並区で、区も変わるので。でも、そうこうしてるうちに次男本人が「転校してもいいよ」と言い出したんですよ。

 

― そうなんですね。

(奥様)今の家、次男の部屋がないんですよ。それが、引越したらできるので。次男が自分の部屋を持てるということにちょっと憧れがあったんですよね。そこに惹かれたみたいで。

(社長)それなら転校してもいいやとなったんだよね。

 

― 本当に紆余曲折ですね。

(奥様)次男に選ばせたんです。転校したくないんであれば頑張って越境で通おうと。それを本人が決めればいいと思ったんですけど、越境通学が認められたとしても通うのけっこう大変なんですね。バスと電車を乗り継いで行くようになるので。それを本人も考えているうちに、越境じゃなくて転校でいいよと言い出したんです。それで転校することにしたんです。

(社長)こうしてなし崩し的に進んだ訳です。(笑)

(奥様)あなたは大体いつもそうよね。

 

― まあ、ある程度なし崩し的な面もないと物事って進まないですよね。

(奥様)そうですねぇ。思い切りがないと。でまた、他の条件もクリアできちゃう所だったんですよ。次男の部屋もできますし。日当たりについても、土地が大きいのでなんとかなるかなと。

(社長)練馬は3LDKなのが、4LDKになるので。

(奥様)次男もこれから受験生になって行くので、自分の部屋はあった方がいいなと。その面で私もちょっと気持ちが揺らぎました。最初からよしとは思わなかったですけども。

 

― 転校することで、もう学校の手続きもしているのですか?

(奥様)いえ、まだです。引越し日もまだ決まってないので。

 

― そうでした。長男さんの方は、通学は大丈夫なのですか?

(奥様)長男は高校がちょっと遠くなりますけど、それでも全然自転車で通えるので。本人もそんなに苦だとは言ってなかったです。

 

― お子様たちは、新しい家に引越すことについてはなんておっしゃってますか?

(奥様)次男だけじゃなくて長男も、自分の部屋ができることのうれしさがあるみたいですね。長男も自分の部屋とは言ってるけど、実質は次男と半分一緒なので。なので、完全に自分用の部屋ができるというのはうれしいみたいです。

 

― お2人とも多感な年頃ですものね。プライベートが欲しい時ですよね。

(奥様)そうですねぇ。

 

― 奥様の方は、今住んでる所での人間関係などもあると思いますが、そこが変わるのが嫌だったりはしませんでしたか?

(奥様)あることはありましたね。でもそんなに離れていないので、友達に会いにバスで来ようと思えばすぐ来られるし、それほど深刻には考えてなかったですね。引越したら、知り合いを作るために何かしなきゃなとはぼんやり思ってますけど。

 

 

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